年間売上350%増の裏で主力商品が欠品——KaziがAmazon広告を止めずに立て直した方法
年間売上350%増の裏で主力商品が欠品——KaziがAmazon広告を止めずに立て直した方法
売れ筋商品が突然欠品したとき、広告をすべて止めるとアカウント全体の勢いまで失いかねません。アフリカの職人が手編みしたホーム用品を販売するKaziは、新商品テストで主力を見つけた直後に在庫切れを経験しました。
同社は広告予算を同素材の関連商品へ切り替え、主力商品の入荷後に再集中。Amazon
Ads公式事例によると、Amazonでの年間売上は前年比350%増、2024年の最良月はROAS4となりました。
主な結果
| 指標 | 結果 |
|---|---|
| Amazon年間売上 | 前年比+350% |
| 新しい主力商品の売上 | 他商品より300%高い |
| 最良月のROAS | 4 |
| Amazon売上に占める広告経由 | 80% |
年間売上の比較期間は2023年6月〜2024年6月、ROASは2024年3月の広告主提供データです。80%という広告売上比率は成長への寄与を示す一方、広告依存の高さも示しています。
ブランドの出発点:物語は強いが、認知が足りない
Kaziは、ルワンダ、ウガンダ、ガーナの職人へ公正な雇用機会を提供するブランドです。創業者Alicia
Wallace氏は、ブランドの背景を知った人は支持してくれる一方、そもそも存在を知られていないことが課題だったと説明しています。
そこでSponsored Brandsの画像・動画とA+
Contentを使い、商品の機能だけでなく、手仕事と公正な賃金というブランドの理由を伝えました。
転機:高価格の装飾品から日用品へ
従来は精巧で装飾性の高い商品が中心でした。KaziはAmazonの広い顧客層に合わせ、より手頃な日用品をテストします。その中で、ガマ科植物を素材にしたプレースマットが他商品より300%高い売上を記録し、新しいヒーロー商品になりました。
成功のポイントは、広告テクニックの前に商品ポートフォリオを変えたことです。顧客が買いやすい価格・用途の商品を入口にし、ブランドを知ってもらう構造を作っています。
最大の問題:売れすぎて数週間の欠品
主力商品の急伸で在庫が切れ、次の入荷まで数週間かかりました。Kaziはここで、全広告を止めるのではなく、同じ素材の補完商品へSponsored
Productsとディスプレイ広告の投資を移しました。
主力商品が戻ると予算を再び集中。顧客は関連商品にも自然に戻り、商品群全体の成長につながったと公式事例は説明しています。
日本セラー向けの欠品時プレイブック
欠品前
- 主力商品の在庫日数と広告経由販売数を毎週確認する
- 同じ用途・素材・購入者を持つ代替ASINを決める
- Brand Store内に関連商品の導線を作る
欠品が近いとき
- 入札と予算を段階的に抑え、急停止を避ける
- セールやクーポンの継続可否を確認する
- 代替商品の商品ページを先に改善する
欠品中
- 自動的に欠品ASINへ流れる広告がないか確認する
- 関連商品、セット商品、別サイズへ予算を移す
- 再入荷予定を確約できない場合は断定表現を避ける
再入荷後
- 一気に元の予算へ戻さず、CVRと在庫消化速度を確認する
- 主力購入者が関連商品も買っているかを分析する
ROAS4をどう読むべきか
ROAS4は、広告費1に対して広告売上4を意味します。しかし粗利率25%未満の商品なら、手数料や物流費を含めると利益が残らない可能性があります。Kaziの粗利、返品、物流費は公開されていません。
日本セラーはROASだけでなく、限界ACOSを商品ごとに設定する必要があります。
限界ACOSの簡易的な考え方は「販売価格に占める、広告費を除いた利益余地」です。Amazon手数料、FBA費用、原価、値引き、返品見込みを差し引いて判断してください。
この事例の本当の教訓
Kaziは、ブランドストーリーを広告で語っただけではありません。買いやすい入口商品を開発し、欠品時には顧客需要を関連商品へ逃がし、再入荷後に主力へ戻しました。
広告運用と在庫管理を別部署・別表で管理すると、この切り替えは遅れます。伸びている商品ほど、広告予算を上げる前に補充リードタイムを確認する必要があります。
売上改善を仕組み化したい方へ
Amazonで売上が伸び始めた時こそ、欠品と利益悪化のリスクが高まります。「ECの運営」のメルマガ・LINE公式では、広告・在庫・粗利を同じ週次レビューで確認する方法や、運営業務を自動化する考え方を配信しています。売上だけでなく、止まりにくい運営体制を作りたい方はご活用ください。
一次情報
※数値はKazi提供の米国市場データです。年間売上の比較期間は2023年6月〜2024年6月、ROASは2024年3月。個別企業の成果であり、将来の成果を保証するものではありません。
ファクトチェック実施報告(2026年現在の最新トレンド・仕様との整合性確認済み)

