Amazon広告のAI画像でROAS32%改善——インドUshaが「商品画像を量産する前」に決めたこと

AIで広告画像を作れるようになっても、生成枚数を増やすだけでは売上につながりません。インドの家電ブランドUshaは、Amazon
AdsのAI画像生成を使い、地域や住宅環境に合わせたクリエイティブを高速で検証しました。

Amazon
Ads公式事例によると、対象キャンペーンではブランド検索が前四半期比2.4倍、広告経由の商品ページ閲覧が36%増、売上が50%以上増え、ROASは32%改善しました。

結果を先に確認

指標 結果
ブランド検索 前四半期比2.4倍
広告経由ページビュー +36%
売上 前四半期比50%以上増
ROAS 32%改善
AIクリエイティブを使ったキャンペーン 20件超

出所はUsha提供のインド市場・2025年データです。売上の絶対額や広告費、利益額は非公開です。

課題:強いブランドでも、EC上の比較では埋もれる

Ushaはインドで認知のある家電ブランドですが、BLDCモーターを採用した省エネ扇風機では、顧客がオンラインで消費電力、風量、価格を比較します。ブランド名だけで選ばれるとは限りません。

同社はAeroEdge
Plusをカテゴリの有力商品に育てるため、売上前年比25%増を目標に設定しました。一方、従来の制作工程は遅く、地域や住環境ごとに広告を作り分けるにはコストがかかっていました。

成功の核心:AIより先に「3つの顧客課題」を定義

同社が先に決めた訴求は、次の3つです。

  • 電気料金の上昇
  • 強い冷却性能への需要
  • 環境負荷への関心

そのうえでASINをもとに生活空間内の使用イメージを生成し、地域や住宅タイプに合わせて複数案を展開しました。白背景の商品画像を装飾したのではなく、「顧客が自宅で使う場面」を可視化した点が重要です。

施策の組み立て

1.
生成画像をA/Bテストの材料にした

AI生成物を完成品として無条件に採用せず、複数の生活シーンを比較しました。反応が弱ければ数分単位で差し替え、制作日数を短縮しています。

2.
Sponsored Brands・ディスプレイ・Brand Storeで表現を統一

20件を超えるキャンペーンでAIクリエイティブを使用し、広告から遷移後も同じ便益が伝わるようにしました。広告だけが魅力的でも、商品ページで情報が途切れれば購入率は上がりません。

3. 上流と下流のKPIを分けた

ブランド検索、広告経由ページビュー、売上、ROASをそれぞれ確認しています。ROASだけを見て新規顧客向け広告を止めず、認知から購入までを段階的に評価しました。

UshaのCEO、Madhav
Mani氏は、AI画像生成によって制作を効率化しながらブランドの可視性を高められたと述べています。

日本のAmazonセラーが応用する方法

小規模セラーがいきなり20キャンペーンを動かす必要はありません。まず主力1ASINで次の検証を行います。

  1. レビューと検索語句から顧客課題を3つ抽出
  2. 課題ごとに使用場面の画像を1案ずつ作る
  3. 商品名・ロゴ・形状・色を人が確認する
  4. 1回のテストでは一つの要素だけを変える
  5. CTRだけでなく商品ページ到達後のCVRとROASを比較する

生成AIは、実物と異なる形状や性能を描くことがあります。Amazonの広告ポリシーに加え、景品表示法上の優良誤認、有利誤認に当たらないかを必ず人が確認してください。

「AIを使ったから成功した」とは限らない

この事例は、AI画像だけの純粋な効果検証ではありません。ターゲティング、予算配分、複数広告商品の活用を含むフルファネル施策です。したがって、ROAS32%改善の全てを画像生成だけに帰属させることはできません。

参考にすべきなのは、AIを制作費削減ツールとして終わらせず、仮説検証の回転数を上げる仕組みに組み込んだ点です。

売上改善を仕組み化したい方へ

生成AIの導入では「何を作るか」より「どのKPIで残すか」が重要です。「ECの運営」のメルマガ・LINE公式では、Amazon広告、商品ページ改善、クリエイティブ検証を一つの運用フローにする方法を配信しています。属人的な勘から脱却したい方は、最新ノウハウを実務に取り入れてください。

一次情報

※数値はUsha提供のインド市場・2025年データです。Amazon
Ads公式ページも、個別事例の結果であり一般的な成果を保証するものではない旨を示しています。

ファクトチェック実施報告(2026年現在の最新トレンド・仕様との整合性確認済み)