新規顧客比率25%から78%へ——BODiがAmazonで「広告費を増やす前」に顧客を3層へ分けた方法
新規顧客比率25%から78%へ——BODiがAmazonで「広告費を増やす前」に顧客を3層へ分けた方法
競争の激しいAmazonカテゴリへ後発参入すると、検索広告の入札額を上げるだけでは利益を守れません。フィットネス・栄養ブランドBODiは、顧客を購入段階別に分け、広告の役割を変えることで、新規ブランド顧客比率を25%から78%へ引き上げました。
Amazon
Ads公式事例によると、2025年にはプロテインブレンドカテゴリのシェアが0.1%から0.9%へ8倍、主力商品のスポンサー検索での可視性は9倍となりました。
主な成果
| 指標 | 結果 |
|---|---|
| カテゴリシェア | 0.1%→0.9%(8倍) |
| 新規ブランド顧客比率 | 25%→78% |
| オンライン動画の新規ブランド顧客比率 | 80% |
| 主力商品のスポンサー検索可視性 | 9倍 |
| キーワードカバレッジ | 7倍 |
| ページ1シェア・オブ・ボイス | 公式ページ内で「10X」「10%」の表記差あり |
データはBODiの米国市場における2024〜2025年実績です。ページ1シェア・オブ・ボイスについて、Amazon公式ページの主要指標には「10X」、本文には「10%」と記載されています。本記事ではどちらかを確定値として採用せず、表記差をそのまま明示します。
課題:認知ゼロの新商品を、利益を守りながら育てる
BODiは新しいカテゴリで、広告素材、運用プロセス、分析環境を一から構築する必要がありました。市場環境が不安定ななか、シェア獲得とTACOS管理を同時に求められています。
そこでAmazon
AdsパートナーのAcadiaと組み、単純なキーワード入札ではなく、顧客を3段階に分けました。
3層の広告設計
上流:フィットネス関心層と新規顧客
まだBODiを知らない層には、オンライン動画とディスプレイ広告を使いました。オンライン動画の新規ブランド顧客比率が80%だったため、Amazon
DSP予算を動画へ移しています。
中流:カート離脱・再検討層
商品を見たものの購入しなかった顧客へ再接触しました。全員に同じ広告を繰り返すのではなく、比較・検討段階に合わせたメッセージを出しています。
下流:リピーターと高価値顧客
購入経験者を一律に扱わず、継続購入や顧客価値を意識して育成しました。新規獲得だけでなく、再購入まで含めて投資判断しています。
Amazon Marketing
Cloud(AMC)で各段階のカスタムオーディエンスを作成し、標準セグメントより新規顧客獲得効率が良い層へQ4予算を寄せました。
日本の中小セラーに置き換えると
AMCやAmazon
DSPは、全ての小規模セラーがすぐ使うべき機能ではありません。しかし考え方は、スポンサープロダクト中心の運用にも応用できます。
- 新規獲得:カテゴリ・競合・一般キーワード
- 比較検討:自社商品閲覧者や関連商品への商品ターゲティング
- 指名・再購入:ブランドキーワード、関連商品のクロスセル
キャンペーンを目的別に分けるだけでも、どの広告が新規獲得に効き、どの広告が既存需要を刈り取っているかを判断しやすくなります。
見るべき指標はROASだけではない
指名検索やリターゲティングはROASが高くなりやすい一方、それだけでは新しい需要を増やせません。BODiが追ったのは、TACOS、新規ブランド顧客比率、カテゴリシェア、検索面での可視性です。
日本セラーも次の順番で確認すると、広告の役割が明確になります。
- 新規ブランド顧客比率
- 広告売上比率とTACOS
- 指名検索・ブランド検索の変化
- 自然検索順位と総売上
- リピートが見込めるカテゴリでは再購入率
事例の限界
BODiの施策はAmazon
DSP、AMC、外部パートナーを含む高度な運用です。広告予算、粗利、カテゴリー全体の規模は公開されていません。また、シェアが8倍でも0.1%から0.9%への変化であり、倍率だけを見ると実態を大きく感じやすい点に注意が必要です。
それでも、後発ブランドが利益管理を捨てずに新規顧客を増やした設計は参考になります。
売上改善を仕組み化したい方へ
広告キャンペーンを商品別だけで管理すると、目的が混ざり、予算判断が難しくなります。「ECの運営」のメルマガ・LINE公式では、Amazon広告を新規獲得・刈り取り・再購入に分け、在庫と利益までつなげて見る方法を配信しています。広告費を増やす前に運用設計を整えたい方はご活用ください。
一次情報
※数値はBODi提供の米国市場・2024〜2025年データです。個別企業の成果であり、同様の結果を保証するものではありません。
ファクトチェック実施報告(2026年現在の最新トレンド・仕様との整合性確認済み)

