18カ月でAmazon売上20倍——小規模ブランドBinibiが広告初心者から伸びた検証手順

Amazon広告を始めたばかりのセラーほど、最初から細かな手動キャンペーンを大量に作りがちです。英語・スペイン語のバイリンガル絵本を販売するBinibiは、オートターゲティングから学び、除外キーワード、動画、Brand
Storeへ段階的に広げました。

Amazon
Ads公式事例では、18カ月で売上20倍、インプレッション10倍、クリック16倍、ROAS2倍、新規ブランド顧客10倍という結果が報告されています。

数字で見る18カ月

指標 結果
Amazon売上 20倍
インプレッション 10倍
クリック 16倍
ROAS 2倍
新規ブランド顧客 10倍(2023年)

数値は2023年1月〜2024年6月の広告主提供データです。成長初期は基準値が小さいため、高い倍率が出やすい点を考慮して読む必要があります。

創業者が見つけたのは「商品不足」ではなく「選択肢不足」

創業者のAna Guzman氏とLuciana
Yarhi氏は、幼児が楽しめる高品質なバイリンガル音声絵本の選択肢が少ないことに着目しました。親がスペイン語を流暢に話せなくても、子どもへ文化と言語を伝えられる商品です。

2人が2023年に出産を控え、事業から一時的に離れる必要が生じたことも、Amazonで仕組みを整えるきっかけになりました。Luciana氏は、すでに類似商品を探している顧客へ届くためAmazonを選んだと説明しています。

実際に行った改善の順番

1. Sponsored
Productsのオートで検索語句を集めた

最初から人の予想だけでキーワードを決めず、オートターゲティングで顧客の検索行動を把握しました。その後、成果のある語句を育て、不要な検索語句を除外しました。

2. 画像とコピーをA/Bテスト

英語・スペイン語のどちらを前面に出すかを含め、画像と文言を比較しました。「バイリンガル」という特徴だけでなく、親子がどう楽しむかを生活場面で見せています。

3. 動画で“音が出る絵本”を説明

音声絵本は静止画だけでは価値が伝わりにくい商品です。子どもが実際に本と触れ合う動画をディスプレイ広告で見せたところ、同社で最も高いROASを示すキャンペーンになりました。具体的なROAS値は公開されていません。

4. Brand
StoreとA+でブランドの背景を補完

検索広告では伝えきれないブランドストーリー、商品一覧、価値提案をStoreに集約しました。商品詳細ページではプレミアムA+と生活画像を使い、広告クリック後の購入判断を助けています。

5.
季節イベントに新商品を合わせた

新コレクションをHispanic Heritage
Monthに合わせて発売し、既存キャンペーンへ新ASINを追加。Sponsored
Brands、バナー、動画、Storeを同時に更新しました。

日本セラーが学ぶべき「機能を増やす順番」

Binibiは、広告商品を一度に導入したのではありません。

  1. Sponsored Productsで需要を観察
  2. 検索語句と除外語句を整理
  3. 商品ページの情報を改善
  4. 動画で説明が必要な便益を可視化
  5. Brand Storeで複数商品の回遊を作る

この順序なら、広告費を大きくする前に「誰が、何を理由に買うか」を把握できます。

30日テストプラン

  • 1週目:オートキャンペーンを商品群ごとに分ける
  • 2週目:検索語句を成約・検討・除外候補に分類する
  • 3週目:最も説明しづらい便益を15〜30秒の動画にする
  • 4週目:CTR、CVR、ROAS、新規ブランド顧客を比較する

予算は小さく始め、キャンペーンごとに目的を一つ決めます。創業者Luciana氏も、忍耐強くテストし、各キャンペーンの評価指標を決めるよう助言しています。

事例の限界

売上20倍という倍率は魅力的ですが、開始時点の売上、利益率、広告費総額は非公開です。ROASの改善だけでは、値引きや物流費を含む最終利益は判断できません。再現すべきなのは倍率ではなく、検索語句の学習からページ・動画へ広げた順序です。

売上改善を仕組み化したい方へ

広告管理画面の数字を見るだけでは、次に直すべき商品ページやクリエイティブを決められません。「ECの運営」のメルマガ・LINE公式では、検索語句の整理、広告テスト、商品ページ改善を週次業務へ落とし込む方法を配信しています。少人数運営でも検証を止めない仕組みづくりにお役立てください。

一次情報

※数値はBinibi提供の米国市場データ(主に2023年1月〜2024年6月)です。個別事例であり将来の成果を保証するものではありません。

ファクトチェック実施報告(2026年現在の最新トレンド・仕様との整合性確認済み)