「楽天スーパーロジスティクスの導入したいけど、どんなシステムなのか分からない」
「楽天スーパーロジスティクスの料金やメリットを知りたい」
楽天市場で出店をされている方の中には、こんなことを考えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
楽天スーパーロジスティクスは、導入するとなるともちろんお金はかかってしまいますが、その分メリットも数多くあります。
今回は、楽天スーパーロジスティクスのサービス内容や料金、メリット、導入する上での注意点などを解説します。
楽天スーパーロジスティクスとは?
楽天スーパーロジスティクスとは、楽天市場に出店している人向けの物流アウトソーシングサービスです。
略してRSLと呼ばれることもあります。
楽天スーパーロジスティクスは、入荷・保管・出荷・配送までの物流業務を全て代行してくれます。
また、翌日配達の「あす楽」や、土日祝日や年末年始も含め365日出荷対応をしてくれるなどのサービスも充実しています。
楽天市場のセール時など注文が集中すると配送が遅れる可能性がありますが、楽天スーパーロジスティクスを利用していれば、スピーディーな出荷が可能です。
出店者の業務負担を減らすことができ、効率のいいショップ運営ができます。
楽天スーパーロジスティクスの倉庫はどこにあるの?
2021年11月現在、楽天スーパーロジスティクスの倉庫がある場所は以下の通りです。
- RFC市川Ⅱ(千葉県市川市塩浜)
- RFC市川Ⅳ(千葉県市川市千鳥町)
- RFC枚方(大阪府枚方市)
- RFC流山(千葉県流山市)
- RFC習志野(千葉県習志野市)
- RFC中央林間(神奈川県大和市)
RFCとは「楽天フルフィルメントセンター」の略です。
千葉県に4つ、神奈川県に1つ、大阪府に1つあります。
一番新しい倉庫は、2021年9月に開設されたRFC中央林間です。
どの倉庫も、最新の作業機器や情報システムが備わっています。
楽天スーパーロジスティクスを導入するメリット
楽天スーパーロジスティクスは、導入することで様々なメリットが得られます。
ここでは、同サービスを利用するメリットについて代表的なものを4つ解説します。
あす楽に対応している
あす楽とは、当日の正午までに注文した商品が翌日に届くというサービスです。
正午までの注文を15時までに楽天スーパーロジスティクスのシステムへ流すことで、あす楽の対応が可能となります。
ただし全国対応ができるわけではなく、お届け対象エリアは倉庫の場所によって異なります。
当日の正午までに注文した商品であれば翌日には手元に届くため、あす楽を利用するユーザーは数多くいます。
需要が高いあす楽に対応できることは、ショップにとって非常に大きな強みとなるでしょう。
あす楽は土日祝日も発送対応している
あす楽は365日対応のため、土日祝日や年末年始、ゴールデンウィーク、お盆も問題ありません。
ユーザーは商品到着までの日数を重要視するため、あす楽に対応できれば新規ユーザーだけでなく、リピーターの獲得にも繋げられる可能性があります。
リーズナブルな料金形態
現在楽天スーパーロジスティクスの料金形態は、大きく下記3つで構成されています。
- 在庫保管料
- 出荷作業費
- 配送費
出荷作業費と配送費用については、FBAなど他社の出荷代行業者と比較しても安い料金になっています。
※FBAの詳しい料金システムについては料金プラン、配送手数料、料金シミュレーター | Amazon出品サービスの料金を参照ください。
ただし、在庫保管料については注意が必要です。
在庫保管料は1000㎤あたり7.5円で、費用は日当たりで算出します。
求め方としては7.5(円/月/PCS)×商品体積(㎤)÷1000(㎤)×保管日数(日/月)÷当月の日数(日/月)となります。
メール便サイズの商品なら、1個あたりの保管料は大きくありません。
しかし商品が60以上の宅配便サイズになると、保管料が高くなってしまいます。
在庫の保管料は気にすることを忘れがちなので注意しましょう。
物流の品質向上・出荷キャパシティの向上
楽天スーパーロジスティクスを導入することで、物流の品質が向上することも大きなメリットです。
当日の正午までに注文した商品が翌日に届く、土日祝日や長期連休など関係なく商品を届けてくれるなど、ユーザーが満足するサービスが充実しています。
業界トップクラスの作業品質だからこそ、ユーザー満足度の向上も期待できるでしょう。
また、出荷のキャパシティが増大することもメリットの1つです。
自社物流で出荷のキャパシティが狭くオーバーしてしまうと、以下のような問題が発生する可能性があります。
- 注文がキャンセルされてしまう
- 出荷先を間違える
- 入れる商品や同梱物を間違える
- 商品が来ない、指定日に届かなかったなどのクレームが増える
- クレームに使う時間が増え、他の作業ができなくなる
- 既存顧客が離れていってしまう
- スタッフの作業量が増え、残業が増える
- 作業量が増えたことでスタッフが辞めてしまう
もし通常時でキャパオーバーしてしまうようであれば、スーパーセールは問題外です。
対応ができず、商品を売るチャンスをみすみす逃してしまいます。
楽天スーパーロジスティクスを導入しておけば、自社物流のときよりミスが減らせます。
出荷までの作業もスムーズに行えるでしょう。
通常時はもちろん、スーパーセール時も出荷作業に追われることはありません。
ユーザーは商品到着までのスピードを重視します。
出荷キャパシティを向上させることは、ユーザー満足度のアップにもつながるでしょう。
販売促進や企画に集中できる
商品の梱包や発送など出荷に関わる業務の負担が軽減でき、在庫管理の手間も省けるため、販売戦略や商品企画の業務に集中できます。
また、新たな人材を集める必要もありません。
人を採用するまでには、求人を出したり面接を行ったりなど時間も手間もかかるため、採用業務も省略できることは大きなメリットです。
イベントやセール時でも出荷作業に追われることもありません。
繁忙期でも普段と変わらない発送ができれば、ユーザーの利用満足度アップが期待できるでしょう。
楽天スーパーロジスティクス導入における注意点
楽天スーパーロジスティクスを導入する上でメリットは多くありますが、以下2点に注意しなくてはいけません。
- 受注管理システムとの連携が必要
- 一部取り扱い不可商品がある
1つずつ解説していきましょう。
受注管理システムとの連携が必要
楽天スーパーロジスティクスを利用するには、受注管理システムを導入しなくてはいけません。
倉庫内システムとの連携のために必要なのです。
対応している主な受注管理システムは下記の通りです。
- ネクストエンジン
- クロスモール
- Robot-in
- Smart Fill
- 助ネコ
- 通販する蔵
一部取り扱い不可商品がある
楽天スーパーロジスティクスでは、倉庫環境や法的な理由により取り扱えない商品が決まっています。
利用する際は、販売価格が30万円を超える高額商品・危険物・医薬品・生ものの他、組立や設置が必要な商品や利用運送約款および配送業者の約款上取り扱えない商品がないかを確認しましょう。
楽天スーパーロジスティクスの料金形態
楽天スーパーロジスティクスは、2018年9月1日に料金改定を実施しました。
現在の料金形態は以下のようになっています。
料金改定は入りましたが、利用店舗を増やすために今後はもっと低下していくのではないかといわれています。
前途のメリットや注意点と併せて検討してみましょう。
楽天スーパーロジティクスのオプション要件
楽天スーパーロジスティクスは、オプション(別料金)も充実しています。
ギフト対応、チラシ・販促物の封入など、FBAなど他社の出荷代行業者にはないサービスです。
特にオリジナル商品の取り扱いが多いショップには嬉しいサービスとなっています。
ギフト対応
ショップオリジナルのメッセージカードの封入やギフトラッピングが可能です。
あす楽にも対応しています。
ショップならではの個性が出たメッセージカードを入れたり、ギフトラッピングを行ったりしてユーザーにアピールすれば、集客に繋がる可能性があります。
チラシ・販促物の封入
チラシや販促物などを、商品と一緒に梱包することが可能です。
商品以外のものを毎回入れることは意外と負担に感じるため、作業負担の軽減に繋がるというメリットがあります。同梱物はユーザーが見る可能性が高いため、リピーターの獲得や購買意欲を高めるという効果が期待できるでしょう。
コンテナ入荷
海外からのコンテナを直接倉庫で荷受けし、在庫計上が可能です。
着荷スケジュールも相談できます。
大量に入荷する場合は非常に便利なサービスといえるでしょう。
不着返品受入
届け先の受け取り拒否や長期不在などの理由で戻ってきた商品を倉庫で荷受けしてくれるサービスです。
検品をして問題がなければ、在庫として計上します。
【まとめ】楽天スーパーロジスティクスを導入する前に必ず戦略を検討しよう
ショップを運営する上で、少しでも利益を得たいのであれば配送コストは抑えるべきです。
しかし、配送は商品を購入するかしないかの決め手となる要因です。
商品が早く届く、土日祝日など関係なく届くといったメリットはユーザーにとって重要であるため、検討する余地は大いにあります。
また、1つの種類に商品を絞って販売を行う「単品通販」を行っているショップの場合は、リピーターがどれだけ商品を購入してくれるかが重要です。
継続して商品を購入してもらうためには他のショップとは違う何かがないと、すぐに飽きられてしまいます。
そこで楽天スーパーロジスティクスのオプションを利用すれば、ユーザーが見る確率の高い同封物にオリジナル性を持たせられるため、リピーターの増加にもつなげやすいでしょう。
コストだけでなく、導入するからこそ得られるメリット、取り扱っている商品や販売方法、競合店舗の動きなども考えた上で導入を検討しましょう。