世界190ヵ国で展開する、オークションサイト「eBay(イーベイ)」
国内にとどまらず海外への販売も視野に入れて取引しようと考えている事業主の方には、世界最大級の規模と、「越境EC」としてよりスムーズな取引を目指すマーケットプレイスeBayは、心惹かれるECサイトのひとつなのではないでしょうか。
ただeBayの手数料システムはちょっぴり複雑。必要以上に手数料の支払いが発生しないように、仕組みを理解しておくことが大切です。
eBayを利用する際の主な手数料
eBayには無料の出品枠が用意されていますが、基本的に出品して取引が完了するまでに4種類(出品手数料・海外決済手数料・落札手数料・ストア手数料)の手数料が発生します。
(参照:料金について|eBay)
出品手数料
まず、eBayでは無料出品枠が設けられており、その点数を超えると手数料が発生します。
eBayにはオークション形式と固定価格形式の2種類の販売形式があり、オークション形式で販売する場合は無料出品枠が毎月250点、固定価格形式の場合は毎月1,000点となっています。
なお出品にかかる手数料のため、商品が売れ残っても返金されないのでご注意ください。
海外決済手数料
国外へ販売する場合、海外決済手数料が生じます。日本居住者の場合は1.35%です。
この手数料は、取引する前月の総売上が3,000ドル以上、あるいは出品者としての評価が標準以上の「アバーブ・スタンダード」だと、ディスカウントの対象になります。
落札手数料(販売手数料)
販売取引が確定すると落札手数料が発生します。落札手数料は販売額に対して、2~12%です。
商品の価格やカテゴリーによって異なりますが、多くのカテゴリーの落札手数料が9.15%のため、まずはそのように覚えておくとよいでしょう。
ストア手数料
eBayでは目を惹くデザインや、機能を追加した自分のストア「eBayストア」を作れます。
eBayストアには月額の利用料が発生しますが、無料で出品できる点数が増え、かかる落札手数料も安くなります。大量出品を予定している方は検討してもよいでしょう。
eBayはプランによって手数料が異なる
eBayストアの利用料金は、ストアプランによって異なります。ストアプランは以下の5つ。
- スターターストアプラン
- ベーシックストアプラン
- プレミアムストアプラン
- アンカーストアプラン
- エンタープライズストアプラン
費用は月額で、スターターストアプランが4.95ドル、ベーシックストアプランが21.95ドル、プレミアムストアプランが59.95ドル、アンカーストアプランが299.95ドル、エンタープライズストアプランはかなり高額で2,999.99ドルです。
【一覧】ebay出店のプラン
eBayで用意されているeBayストア出店プランは個人出店、法人出店に関係なく選択が可能です。
(出典:よくある質問|eBay)
基本手数料以外にも手数料が発生する場合がある
前述した4種類の基本手数料以外にも、手数料がかかることがあります。
たとえば、届いた商品が破損しているなどの理由で払い戻しがあった場合、20.00ドルに消費税を含む金額が払い戻し手数料として発生します。
また日本居住者が海外のeBayサイトで出品・販売する場合、米国ドル以外の通貨で取引されると、3.0%の為替手数料が発生します。
eBayの手数料システムを理解していないと損してしまう?
eBayは手数料が細かく設定されているため、システムを理解していないと必要以上の支払いが発生し、損をしてしまうことがあります。
手数料システムが複雑で理解しづらい
出品にコストがかからず、販売手数料が10%とわかりやすいヤフオク!やメルカリと比べると、eBayの手数料システムは複雑です。
出品数やジャンルなどによって手数料が異なる
出品数や商品のジャンルなど、販売条件によって手数料の金額は異なります。
プランやストアのレベルによっても金額が違い、これらを組み合わせていく中で、支払う手数料に差が生じてしまうのです。
手数料を正しく把握できないと収支計算が難しい
eBayの販売価格は手数料が含まれた金額です。
手数料システムを確認しておかなければ、収益を把握できず、収支計算が難しくなるでしょう。
【まとめ】損をしないためにもeBayの手数料システムを理解しよう
商品のジャンルや販売数などを検討する時点で手数料のシミュレーションもしておきたいところですが、システムに慣れるまでは手始めに無料のプランからスタートしてみるのもオススメです。
出品数が増えるほど手数料は累積され、高額取引になるほど手数料のパーセンテージの違いで生じる金額が大きくなります。損のないように手数料システムを理解して、ご自身の出品・販売条件に合ったプランを選択しましょう。