ライブコマースサービスは、ユーザー属性や目的に合った機能があるものを選び、活用することが大切です。この記事ではライブコマースを始めようという人に向けて、オススメのライブコマースサービスを5社、紹介します。
ライブコマースの仕組みとは?
ライブコマースとはオンライン販売の方法のひとつで、動画配信を通して商品やサービスの紹介をし、販促します。
視聴者はチャット機能などを使って質問できるなど、リアルタイムなコミュニケーションを通じて、直感的な商品の理解や共感を得られる方法のため、文章や写真で構成されたECサイトよりも、コンバージョン率は高いと言われています。
ライブコマース市場の現状
中国では広く浸透していますが、日本では成功事例が少なく、発展途上の市場といえます。
日本のライブコマース市場
普及率は中国などと比較すると低く、2020年6月にマクロミルと翔泳社が共同で行った、全国の15歳~49歳の男女を対象にした調査レポートによると、国内における「ライブコマース」の認知度は21.9%でした。
日本では2017年頃から、メルカリやYahoo!などの企業が参入し、「PinQul(ピンクル)」といったライブコマースサービスも複数登場しましたが、現在はサービスを終了したものも多く、国内でのライブコマース市場は伸び悩んでいると言っていいでしょう。
しかしコロナ禍で非接触型のサービスの需要が高まっている状況の中、実店舗に足を運べない客層に向けた動画コンテンツで、販売数やリピーターを増やすことに成功した事例もあり、今後拡大する可能性を持った市場でもあります。
中国のライブコマース市場
中国ではすでに生活に根付いており、2021年7月に発表したJETRO(ジェトロ)の調査レポートによると、中国の2020年のライブコマース市場規模は、約17兆円でした。
プロのライバーによるコンテンツも充実しており、KOL(Key Opinion Leader)と呼ばれているトップライバーは、1回の配信で数億円の売り上げを出す高い影響力があります。
日本で話題のライブコマースサービス5選
動画配信サービスとしてメジャーなYouTube以外にも、国内で活用されているライブコマースサービスがあります。
インタラクティブな機能で視聴途中の離脱を防止「TIG commerce」
「TIG commerce(ティグコマース)」は、映像内の任意の箇所に、タップすると商品の情報が表示される「TIGコマース」機能を付けられることが特徴の動画配信サービス。インタラクティブな仕掛けで、動画の最中の離脱率を減らすことができます。
### ライバーと視聴者との双方向のコミュニケーションが可能「LIVE torutte」
「LIVE torutte(ライブトルッテ)」は、Instagramの運用代行サービス「torutte」を運営する会社が提供するサービス。配信者と視聴者の双方からコミュニケーションが取れる「接客特化型」のライブコマースです。1対1で配信するサービスもあり、より実店舗で接客を受けているような体験ができることが特徴です。
人気ライバーの配信も「SHOPROOM」
アイドルやモデル、タレントが配信に利用している「SHOPROOM」は、ライブ配信に慣れたライバーの出演が多く、認知度も高いプラットフォームです。
### ライバーにはインフルエンサーも急増中「Instagram」
多くの若い世代に親しまれている「Instagram」にも、動画配信機能があります。写真がメインの直感的なSNSとして、ライブコマースとも相性の良いサービスです。
時代の流行に敏感な層に影響力を持つインフルエンサーの出演も増えているため、ライブコマース市場を拡張する可能性の高いプラットホームと言えます。
大手企業が導入「HandsUP」
「HandsUP(ハンズアップ)」は、動画配信プラットフォーム「17LIVE」が提供するサービスで、導入してからリピーターが定着するまでサポートしてくれる体制が整っています。
化粧品メーカーのKOSEや、ファッションビルのラフォーレ原宿、アパレルブランドのWEGOといった大手企業が利用する、ライブコマースサービスのひとつです。
ライブコマースの成功事例
ライブ配信ならではの強みを生かしたコンテンツを制作して成功した事例を3社、紹介します。
伊勢丹三越
百貨店の伊勢丹三越は、2018年からライブコマースサービスを始めました。お中元とお歳暮の時期にこだわりの限定商品を販売し、多彩なゲストを迎えた動画で反響を呼びました。
ユニクロ
アパレルブランドのユニクロは、2020年10月からライブコマースサービス「UNIQLO LIVE STATION」をスタート。さまざまなゲストに呼び、コーディネートのコツなどを配信しました。
丁寧な商品紹介で疑問点を解消していくだけでなく、人気スタイリストやインフルエンサーを招いた話題性で、集客に成功しました。
資生堂
化粧品メーカーの資生堂は、2020年7月からライブ配信サービスを開始。開発担当者による自社製品の紹介や、トレンドメイクの紹介やレクチャーが好評を博し、販売戦略として成功しています。
【まとめ】自社にマッチしたライブコマースサービスを探そう
自社の商品やサービスのファン層と、販促目的に合ったライブコマースサービスを選ぶことが重要です。賢く活用していきましょう!