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ライブコマース

日本でライブコマースは成功しない?!その理由を徹底解説

Eコマースとライブ配信の特徴を組み合わせたサービス「ライブコマース」。

配信中にライバーは商品説明をしながら視聴者とコミュニケーションを取り、購買意欲を促す、臨場感が魅力の販促手法ですが、日本では成功が難しいと言われています。

この記事では、その理由を徹底解説していきます。

中国でブームのライブコマースとは?

中国でブームのライブコマースとは?

ライブコマースの発祥地と言われる中国。中国最大手のプラットフォーム「Taobao live(タオバオ ライブ)」では、芸能人だけでなく、KOL(キーオピオニオンリーダー)と呼ばれるライバーが配信しています。

トップライバーとしてよく知られているのが、薇娅(ウェイヤー)と、李佳琦(リー・ジャーチー)です。李佳琦は1回のライブ配信で3億円以上の売り上げを叩き出すなど、彼らは強い影響力を持っています。

ライブコマースの市場規模

ライブコマースの市場規模

発祥地である中国でライブコマースはすでに定着していますが、国内でのライブコマース市場は浸透しているとは、言えない状況です。

日本のライブコマース

コロナ禍の巣篭もり需要で、日本のEコマース市場規模は、約11.2兆円だった2013年に対して、2020年は約19.3兆円(参照:経済産業省)と、拡大しています。

一方で、マクロミルと翔泳社(MarkeZine)共同調べのレポートによると、全国15歳~49歳の男女を対象にした調査(2019年7月時点)で、日本におけるライブコマースの認知度は、約22%でした。

中国のライブコマース

中国のライブコマース市場は、2021年7月に発表されたレポート(参照:JETRO)によると、国のライブコマースの市場規模は2019年には約6.4兆円、2020年には約17兆円と、右肩上がりの成長を見せています。

日本でライブコマースは失敗しがち?

日本では2017年から、ライブコマースに注目した企業によるプラットフォームが次々と登場しました。

しかし2017年9月に開始した「PinQul(ピンクル)」や、約1年でサービスを終了。株式会社メルカリの「メルカリチャンネル」、Yahoo株式会社の「Yahoo!ショッピング LIVE」、株式会社ディー・エヌ・エーの「Laffy(ラッフィー)」も、次々と撤退しました。

日本でライブコマースが成功しない理由とは?

市場の特徴が異なる日本で、中国と同様の手法を取っても、事業で成功を収めるのは難しいでしょう。次に中国のようにライブコマースが成功しなかった理由を3点、紹介します。

プロのライバーが少ない

ライブコマースは検索して商品を比較し、購入にいたる通常のEコマースと違い、集客が重要です。また、視聴者の購買意欲を高めるトーク力は必須。つまり視聴するフォロワーが多く、スキルも持ったプロのライバーが配信することで、売り上げにつながっていくのです。

前述したような大きな影響力を持つライバーが少ない日本では、事業として定着しづらい、という背景があります。

悪質なコメントが多い

Eコマースは、「服のサイズ感が写真ではわからない」など、商品イメージがつかみにくいというデメリットがありました。対して、ライバーにリアルタイムで質問できるライブコマースは、直感的な理解を得やすい販促手法です。

しかし今のSNSのように、配信中に悪質なコメントが投稿されることも少なくありません。こうした迷惑行為を受けるリスクの高さは、配信者が減る一因となっています。

ライブで「共感」を得られない

日本のライブ配信は、有名人からコメントをもらったり、身近に感じる交流体験を提供する、ファンサービスとして拡大してきました。

そのため配信する「人」自体に関心を持つ傾向が強く、説明に共感して商品の購入へといたる事業としては、定着しにくいのです。

ライブコマースの成功事例

ライブコマースの成功事例

このように国内では成功が難しいと言われるライブコマースですが、過去に成功した事例もあります。

ベイクルーズ

JOURNAL STANDARDなどのブランドを取り扱うアパレル企業「ベイクルーズ」は、動画を見ながらショッピングができる公式ライブ通販サイト「LIVE STYLING(ライブ スタイリング)」を2020年5月にスタートしました。

ファッションアドバイザーや商品知識を持ったバイヤーにリアルタイムで質問できるサービスで、ファンを獲得。平均視聴者数は4500〜5000名、最大視聴者数は9000人という集客力を持っています。

三越伊勢丹

百貨店の三越伊勢丹は、お中元のオンラインストアにライブコマースサービスを導入しました。

ゲストを招いて限定商品を紹介する臨場感のある配信が好評で、1回目と2回目の視聴者の合計数は3万人を超えました。

ファンケル

2020年7月から、ライブコマースを開始したファンケルは、マスクに関連する商品を紹介。

商品の企画担当者と広報を担当する社員が自社の商品を熱心に説明するスタイルが受け、視聴者からの共感を得ることに成功しました。

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日本ではライブコマースの難易度が高い

日本ではライブコマースの難易度が高い

一方的に商品を説明するテレビショッピングと違い、コミュニケーションを取りながら、購買意欲を高めるライブコマース事業は、今後、拡大する可能性のある市場とはいえ、プラットフォームが確立されていない点や、集客が難しい面があるため、難易度が高いと言えます。

しかし、国内でも成功事例はあるため、使いやすいプラットフォームを選定し、できるところから始めてみてもよいかもしてません。

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