Shopify(ショッピファイ)を利用すれば、自分の好みにあったECサイトを開設できます。Shopifyの手数料がいくらかかるのかを事前に知っておくことで、安心してEC事業を始められるでしょう。この記事では、これからShopifyを利用する人に向けて、Shopifyの手数料について詳しく解説します。
Shopifyのコストを抑えるコツも紹介しますので、効率的なECサイト運営の参考にしてみてください。
Shopifyはカナダ発のECサイト構築プラットフォームです。運営するShopify社は2004年に創業され、ニューヨーク証券取引所に上場して安定した経営を行っています。
Shopifyの特徴は、越境ECに強いということです。175カ国以上で事業を展開している世界最大のプラットフォームのため、海外進出も目指しやすいでしょう。一方で、2017年11月には日本法人も設立しており、国内向けのECサイトから始めたいという人にもおすすめです。また、ECサイトのカスタマイズ性の高さも人気の理由のひとつです。
Shopifyの料金プランと手数料
Shopifyのプランは全5種類となっていて、各プランで月額料金や機能面・サポートが異なります。
Shopifyのプランの種類は以下の通りです。
- ベーシック
- スタンダード
- プレミアム
- Shopify Plus
- Shopify Lite
Shopify Liteはその他のプランとは異なり、ネットショップの構築はできないプランとなっています。主にマーチャント向けのプランとなっていて、POS Liteを使用した対面販売や既存のウェブサイトへの購入ボタンの追加を検討されている向けです。
ベーシック | スタンダード | プレミアム | Shopify Plus | |
月額料金 | 29USドル | 79USドル | 299USドル | 2,000USドル〜 |
無制限の商品登録数 | 無制限 | 無制限 | 無制限 | 無制限 |
スタッフアカウント数 | 2 | 5 | 15 | 無制限 |
日本のオンラインクレジットカード手数料 | 3.4% | 3.3% | 3.25% | 3.15% |
海外/AMEXのオンラインクレジットカード手数料 | 3.9% | 3.85% | 3.8% | 3.75% |
JCBのオンラインクレジットカード手数料 | 4.15% | 4.1% | 4.05% | 3.75% |
取引手数料(Shopify ペイメントを利用していない場合) | 2.0% | 1.0% | 0.5% | 0.15% |
不正解析 | ○ | ○ | ○ | ○ |
日本語のメールサポートとSNSサポート | ○ | ○ | ○ | ○ |
無料SSL証明書 | ○ | ○ | ○ | ○ |
カゴ落ち対策メール | ○ | ○ | ○ | ○ |
外部サービスの計算済み配送料 | × | × | ○ | ○ |
Shopifyの料金体系
Shopifyは世界中で利用されているEC構築プラットフォームで、その手軽さが人気となっています。
ネットショップを構築するためのプランの場合、月額29USドルから利用でき、14日間の無料体験もあります。
ネットショップの構築に少しでも興味がある方は、無料体験期間を利用して、Shopifyをお試ししてみることもできます。
ここからは、Shopifyの詳しい料金体系についてご紹介します。
Shopifyを利用するにあたり、主に5種類の料金や手数料が発生しますので、それぞれご紹介していきます。
月額利用料金
Shopifyでは契約しているプランに応じて月額利用料金が発生します。どのプランを利用するのかによって、この月額利用料金は大きく異なります。
先払いの場合、1年契約で10%、2年契約で20%の割引が設定されています。
参照:https://www.shopify.jp/pricing
取引手数料
Shopifyの取引手数料とは、お客様が決済サービスを利用して支払いを行なった場合に、お店側が受け取る際に発生する手数料のことです。
Shopifyペイメント(Shopify公式の決済方法)を利用した場合には売上には取引手数料は発生しません。
決済手数料
決済手数料はお客様が各種クレジットカードや代引き、キャリア決済を行なった際に発生する手数料です。
決済方法やカードの券面によって、手数料の料率は変化します。
両替手数料
自社で運営しているShopifyストアが利用している通貨以外で支払いが行われた場合、Shopifyに両替手数料を支払う必要があります(Shopifyペイメント利用時)。Shopifyストアの通貨は日本では円となっています。
振込手数料
振込手数料とは、Shopifyで作成したECサイトの売上を自社の銀行口座へ振込を行う際に発生する手数料のことです。
Shopifyのプランの種類
引用:https://www.shopify.jp/pricing
Shopifyのプランは全5種類となっています。
大企業が使用するような法人向けのものから個人向けの小規模なプランなど様々です。
それぞれのプランの月額料金や機能面を中心に説明していきます。
ベーシックプラン
ベーシックプランはECサイトに必要な機能が全て揃っているプランとなっていて、初めてECサイトを立ち上げる人にぴったりです。スタッフアカウント数が2アカウントと少なめであることが特徴で、個人や小規模事業者におすすめなプランです。
アカウント数の制限はありますが、月額利用料金が29USドルとお手軽価格なのは、ありがたいポイントです。
スタンダードプラン
スタンダードプランは、ベーシックプランでは少し物足りないという場合におすすめです。
月学利用料金は、79USドルで、スタッフアカウント数は5つとなります。チームでECサイトの運営をしたい企業などにおすすめのプランとなっています。
機能面では、ベーシックプランに「ギフトカード機能」と「プロフェッショナルレポート機能」が追加プランとなっています。
ECサイトの分析を詳しくやったり、リピーターを増やしたりするためにぴったりな機能が揃っています。
プレミアムプラン
プレミアムプランは月額299USドルのプランで、Shopifyの全ての機能が利用できるプランとなっています。
15人分のスタッフアカウント数があり、大人数で本格的なEC運用を行なっていく上でおすすめのプランとなっています。
このプランの場合は、個人でECサイトを作成したい方よりも、企業が本格的にEC運用に適しています。
月額利用料金が高額に設定されている分、クレジットカード手数料や取引手数料などが低く設定されています。取引量が多い場合は、手数料もかなり高額になりがちなので、安いのは嬉しいポイントです。
Shopify Plus
Shopify Plusは前述で紹介した3つの通常プランとは異なり、かなり大企業向けの大きなECサイトを運営するのに適してるプランです。月額費用は、2,000USドル〜とかなり高額なプランです。
Shopifyは幅広い機能で有名で、基本的には通常プランでなんでもできるようになっています。しかし、Shopify Plusの場合はさらに多くのことができるようになっています。
例えば、チェックアウト画面・機能のカスタマイズやワークフローの自動化などです。
Shopify Lite
Shopify Liteは他のプランとは大きく異なり、ネットショップの構築ができないプランとなっています。すでに利用しているSNSや作成済みのWebサイトにカートを追加してECを始めたいという人におすすめのプランです。
商品の販売管理や決済などカート機能に特化したプランとなっていて、他のプランに比べて月額9USドルと安価です。
Shopifyのプラン選びのポイント
全5種類のプランがあるShopifyですが、どのようにプランを選んだらよいのでしょうか?
ここからは、Shopifyでネットショップの構築を検討されている方が、どのようにShopifyのプランを選ぶべきか解説します。
1. 月間取引額で決める
それぞれのプランによって、クレジットカードなどの決済手数料が異なります。そのため、月商が大きければ、大きいほど低価格のプランでは手数料の金額が大きくなります。
ベーシック | スタンダード | プレミアム | Shopify Plus | |
日本のオンラインクレジットカード手数料 | 3.4% | 3.3% | 3.25% | 3.15% |
海外/AMEXのオンラインクレジットカード手数料 | 3.9% | 3.85% | 3.8% | 3.75% |
JCBのオンラインクレジットカード手数料 | 4.15% | 4.1% | 4.05% | 3.75% |
取引手数料(Shopify ペイメントを利用していない場合) | 2.0% | 1.0% | 0.5% | 0.15% |
参照:https://www.shopify.jp/pricing
各プランの月商の目安は以下の通りです。
- ベーシック:〜月商500万円程度
- スタンダード:〜月商5,000万円程度
- プレミアム:月商5,000万円程度〜
※あくまでも目安となります。
2. 必要アカウント数でプランを決める
各プランによって、利用できるスタッフアカウント数が異なります。高額なプランになればなるほど、アカウント数は多くなり、多くの人で管理が行いやすくなります。
企業で利用を考えている場合は、最低でも5アカウント程度は必要になってくるかと思うので、スタンダードプラン以上がおすすめです。
ベーシック | スタンダード | プレミアム | Shopify Plus | |
スタッフアカウント数 | 2 | 5 | 15 | 無制限 |
参照:https://www.shopify.jp/pricing
まずはECサイトの運営体制をどのようにするのかもプラン決定に大きく関わってきます。
3. POS機能を比較してプランを決める
実店舗を経営している場合や将来的に実店舗を考えている方は、POS機能を比較してプランを決めるのもおすすめです。
Shopify POSの機能では、商品検索、注文処理、支払い回収、レシート発行、在庫連携など面倒な作業となりやすい部分をすべてiPadやモバイル機器で行えるようになっています。
ただし、各プランによってこのPOS機能がどこまで使えるのかは異なるため、プランを決める段階で検討が必要です。
ShopifyではECビジネスの成長にあわせてプラン変更が行える
Shopifyではビジネスの成長に合わせてプラン変更が行えるようになっています。他のサービスの場合はプランの変更が複雑だったり、できなかったりとプランに対する柔軟性が低い場合もよくあります。
しかしShopifyであれば、ビジネスの成長に合わせたプラン変更が可能です。
そのため、プラン変更に伴う出費や手間がほとんどなく、最初のプラン選びもそこまで悩むことなく行えます。
+α Shopifyで発生する費用
Shopifyを利用するにあたり、その他にも発生する費用があります。それは主に以下の4つの費用です。
- Shopifyテーマ
- Shopifyアプリ
- Shopifyのカスタマイズ
- Shopify外部決済サービス
月額使用料金や取引手数料以外にもShopifyでデザイン性にこだわったり、利便性を追求したりするとテーマやアプリのコストが発生してきます。ECサイトにどれだけこだわるのかによって、Shopifyでかかる費用は大きくなります。
【まとめ】Shopifyの料金・費用を理解して最適なプラン選びをしよう
Shopifyでは5種類のプランから選択可能で、基本的には以下のような手数料が発生してきます。
- 月額利用料金
- 取引手数料
- 決済手数料
- 両替手数料
- 振込手数料
プランの選び方としては、取引量や必要なスタッフアカウント数から比較してみると決めやすいです。
ショップの成長に合わせてShopifyのプランを変更することもできるため、まずは現在の状況に合わせて選ぶのがおすすめです。