アパレルやスーパーなど小売店で働いている人は「SKU」の表記を一度は見たことがあるのではないでしょうか?
今回は「表記は見たことがある」「商品在庫管理部署の人たちの会話内容に出てくる」など、聞いたことはあるけど詳しくは知らない人に向けて、SKUについて詳しく解説していきます。
SKUとは?
ストック・キーピング・ユニット(Stock keeping Unit)
SKUの正式名称は、ストック・キーピング・ユニット(Stock keeping Unit)です。
スーパーやECサイト、アパレルなどの小売店が使用する、「商品の最小単位」を指します。
簡単な言葉に直すと「全く同じ商品として販売できるもの」をSKUと言います。
在庫に「100SKU・500個の商品が保管されている」場合、言い換えると「100種類・500点の商品が保管されている」になります。
通常一つの商品には複数の種類が存在するケースがあります。
例えばアパレルの商品Tシャツで例えると下記になります。
【商品:Tシャツ】
- 色が黒と白の2パターン存在する
- サイズは S/M/Lの3サイズ存在する
上記の例えですと、「2色 ✕ 3サイズ = 6種類」 のTシャツが存在することになります。
上記の場合「6SKU」と表します。
このように一つの商品でも「デザイン、色、サイズ」と複数のパターンがあり、それ故に商品の管理が複雑で大変なことが分かります。
「デザイン、色、サイズ」はこれら全て「種類」と呼ぶことができてしまうため、在庫管理では主に「種類のセット」 = 「SKU」と言い換えます。
SKUは店舗、販売形態によって定義が変わる
SKUは「管理したい単位」なので、店舗・販売形態ごとに定義が代わります。
SKUをどのように定義するかについては店舗・企業が自由に決めることが可能です。
在庫管理はSKU ごとに管理する
基本、在庫管理はSKUごとに管理を行います。
店舗ごとに売れ筋商品が違うので、仕入れや在庫管理も店舗ごとに異なってきます。
そのため、SKU単位で補充を行うのが一般的です。
SKUの管理方法の例
一般的な、SKUを区別して管理するケースの例を紹介します。
- 商品名やブランドが異なる
- 色やサイズが異なる
- 100g・200gなど商品の内容量が異なる
- ばら売りやセット販売など、販売の単位が異なる
- パッケージのデザインが異なる
- 期間限定の増量キャンペーン
内容量の違い、デザインが一部異なる、期間限定などでも同じ商品と扱ってはいけないことが分かります。
JANコード・PLUコードとの違い
SKUと似たような言葉で「JANコード」「PLUコード」という言葉が存在します。
商品に紐付いている情報なので、在庫管理に使われているイメージを持ってしまいがちなのですが、SKUとの違いを覚えておきましょう。
【JANコード】一般社団法人流通システム開発センターが一括で情報管理するためのコード
JANコードの正式名称は「Japanese Article Numberコード」です。一般社団法人流通システム開発センターが一括して管理・普及を行っているもので世界共通の管理コードとなっています。
なので、「自社管理用ではない」という点がSKUコードとの違いになります。
JANコードに登録されている情報は、登録された国やメーカー情報などが登録されていますが、価格の情報は登録されていません。ちなみに、国際的には「EANコード」と呼ばれています。
【PLUコード】価格管理のためのコード
PLUコードの正式名称は「Price Look Upコード」の略です。目的は価格を調べるために紐づけられたコードのことを指します。こちらは私達でもよく目にする「バーコード」がPLUコードのことが一般的です。
PLUコードは価格の管理をしてますので、商品と価格が保存されているお店のデーターベースにアクセスして読み取ることが可能です。SKUとの違いは在庫管理用ではなく、価格を示すためのコードという点です。
【まとめ】SKUの必要性
では、なぜわざわざ細かくSKUに分けて管理をしているのかと言いますと、「物流はスピードがとても重要」だからです。
お客様の手元にいち早く商品をお届けするのは、商品の誤発送を無くし、効率的である必要があります。商品ごとにSKUを定義していると、種類が多く複雑な商品でも管理が簡単になり、従業員同士の認識の違いも無くなります。
本記事を読んでくださった方で更に詳しく知りたい方は、自社の商品をどのようにSKUで分けているのか確認してみることをオススメします!