「Shopifyと楽天市場を連携できる」という話題を聞いたことがある人もいるかもしれません。しかし、どのように連携するとよいのでしょうか。ここでは、ネットショップを多店舗展開している人、またはこれからしようとしている人に向けて、Shopifyの基本から連携手順まで紹介します。連携するメリットについても解説するため、店舗運営に役立ててください。
Shopify(ショッピファイ)とは?
Shopifyとは、世界的規模を誇るクラウド型ASPカートのひとつです。アカウントを作成すると、管理画面でいくつかの設定を行うだけでショップを開けるため、多くのネットショップ経営者に利用されています。
また、世界的な販売網を持つShopifyを使うと、円滑に越境ECを行えると考えられます。越境ECとは、国内にいながらアメリカや中国などの海外顧客に商品を販売するビジネスです。
Shopifyを使うメリット
Shopifyにはネットショップ運営をサポートする機能が備わっています。ここでは、Shopifyを使うメリットを紹介します。
マルチチャネルの一元管理
Shopifyに登録すると、マルチチャネルを管理・活用できます。アプリ・Web・SNSなどについて売上・在庫管理も含めた一元管理が可能になり、多くのユーザーにアプローチできます。顧客によって使うチャネルは異なるため、媒体を増やすことで新しい顧客を取り込みやすくなります。
さらに、もともとECカート機能がないWebサイトであっても、ECカートを設置できるのもメリットのひとつです。サイトを見て興味を持ったものをすぐ購入できるため、売上アップが期待できます。
商品ページの連携
先にShopifyに商品を登録しておくと、情報を追加するだけで楽天市場に出品できます。一から商品を登録するよりも手間を省けるため、すぐに多くの商品を取り扱えます。
マーケティング機能
Shopifyは、マーケティング機能が充実しています。ここでは、デザインテンプレート・アプリによる拡張機能・SEO対策について解説します。
デザインテンプレート
Shopifyには100種類を超えるデザインテンプレートが用意されており、アカウントを作ると自由に使えます。デザインテンプレートを使うことで、サイト構築にかかる工数が減り、経験が少なくても見栄えがよいサイトが作りやすくなります。また、テンプレートはカスタマイズも可能です。ネットショップの特徴を生かせるものを選択しましょう。
アプリによる機能拡張
アプリストアでアプリをダウンロードすることで、基本機能をカスタマイズできます。便利なアプリの一例を以下に紹介します。
・「Delivery Date & Time Picker」配送時間指定
・「Product Filter & Search」商品検索機能
・「Fraud Filter」詐欺注文防止フィルター
・「BEST Currency Converter」購入国に合わせた価格表示
・「Gift Checkout」ギフト購入対応
SEO対策
SEOとは、検索上位にコンテンツを表示させるための技術です。商品名で検索をかけたとき、すぐ結果に表示される商品ほど購入されやすい傾向にあります。Shopifyで使えるSEO技術の一例を以下に紹介します。
・タイトル、メタディスクリプションの編集
・コンテンツの重複をチェックする機能
・画像のalt属性、ファイル名の編集
・sitemap.xmlファイルとrobots.txtファイルのオート作成
※参考:
SEOとは!?Shopifyで今すぐできる対策をご紹介!|Shopify Japan 株式会社
Shopifyと楽天市場の連携が注目される理由
Shopifyに楽天市場の販売チャネルを登録できるようになったのは、2020年4月7日です。世界的規模のASPカートのひとつであるShopifyと、日本でトップレベルのECモールである楽天市場が結びついたとあって、多くのネットショップ経営者の注目を集めました。
連携のポイントは、Shopifyに登録済みの商品は、手間なく楽天市場に出品できるということです。さらに、楽天市場での売買履歴はShopifyの管理画面で一元管理でき、複数のネットショップを運営する手間を大いに削減します。EC事業に取り組むのであれば、両サービスの連携に注目すべきでしょう。
※参考:
Shopifyと「楽天市場」の販売チャネル連携がスタート!|Shopify Japan 株式会社
Shopifyによる楽天市場との連携に向いているECサイトとは?
Shopifyと楽天市場の連携が向いているのは、すでに楽天市場に出店済みで、さらに販売チャネルを開拓したいという人です。複数のショップの売上・在庫管理が簡単にできるうえに、ショップ運営が効率化するためです。また、自社または個人で経営するECサイトがあるという人も、楽天市場出店時にはShopifyと楽天市場を連携させましょう。
なお、Shopifyは初期費用なしの月額課金制です。したがって、いきなり多くの出費を払うのは避けたいという人にもおすすめです。
ECサイト構築時にShopifyで楽天市場と連携するメリットとは?
これからECサイト運営を始めようという人や企業の担当者も、Shopifyで楽天市場と連携しましょう。まず、楽天市場の市場規模に着目してください。立ち上げたばかりのECサイトに集客するのは大変ですが、楽天市場と連携すると、非常に多くの楽天市場ユーザーを呼び込む糸口ができます。
また、Shopifyのテンプレートや機能拡張アプリはサイト構築に便利です。ぜひ、Shopifyに登録し、楽天市場と連携させましょう。
Shopifyと楽天市場を連携する手順
最初にShopifyに登録し、楽天市場に出店したのちにサービス同士を連携させましょう。ここでは、その連携手順について解説します。
①Shopifyへ楽天市場販売チャネルを追加
Shopifyに楽天市場販売チャネルを追加する手順は、以下の通りです。
- Shopifyの管理画面から楽天市場販売チャネルを追加
- 「出店申し込みをする」をクリック
- 「資料請求」をクリック
- 出店審査に通過する
- 楽天市場とアカウント連携するため、出店情報を入力する
販売チャネルを多数持っている人は、異なるチャネルを選ばないように注意して追加してください。
※参考:
Shopifyと「楽天市場」の販売チャネル連携がスタート!|Shopify Japan 株式会社
②出店情報を入力する
入力する内容は以下の4つです。
・「楽天市場」店舗URL
・RMS APIライセンスキー
・SMTP ID
・SMTPパスワード
RMS APIライセンスキーは、以下の手順で取得します。
- RMSにログイン
- 「メインメニュー」「拡張サービス一覧」「各種申請・設定変更」 の順でクリック
- 「システム開発企業からのAPIアクセス許可設定」の「設定変更」をクリック
- 「利用製品一覧」の「RMS Service Square」をクリック
- 検索フォームに「Shopify」と入力し検索
- 「お申し込みフォームへ」をクリックして必要情報を入力し送信
- 「お申し込み完了のご連絡」というメール通知を開く
- 「Sales Channel App」からRMS APIライセンスキーを取得
SMTP IDとSMTPパスワードは、以下の手順で確認します。
- 「R-Login(利用管理者)」をクリック
- 「あんしんメルアドサービスメニュー」をクリック
- 「SMTP AUTH ID」「SMTP AUTH パスワード」が、それぞれSMTP IDとSMTPパスワードに該当する
※参考:
Shopify(ショッピファイ)と楽天市場を連携!商品を一元管理する方法|ANVIE
③Shopifyから商品情報をコピーする
出店情報を入力した後に「接続」をクリックすると、連携は完了します。Shopifyに収められた商品情報を、楽天市場でもコピーして使いましょう。なお、楽天市場からShopifyに対しては、商品情報を同期できません。既存商品は手動でShopifyに登録し直し、新規商品を登録する際は、Shopifyから登録し楽天市場と同期させましょう。
Shopifyと楽天市場を連携する際の注意点
Shopifyと楽天市場を連携することでネットショップ運営が大いにはかどります。しかし、連携にあたって注意しておきたい点もあるため、以下で解説します。
RMSアカウント
Shopifyに登録すると、複数のネットショップをまとめて管理できます。ただし、Shopifyアカウント1つに対して、連携できるRMSアカウントは1つのみです。楽天市場内で複数店舗を経営している場合は、Shopifyアカウントも使いわける必要があります。
また、商品登録以外のページを構築する、RMS特有のR-Mail(メール配信)・R-Karte(商品分析)などを利用する場合は、Shopifyのシステムを通じて対応できません。RMSアカウントから利用しましょう。
英語対策
Shopifyは海外派生のサービスであるため、日本人向けのアプリが少ないです。また、マニュアルなど基本的な部分は英語で書かれています。英語が難しければGoogle翻訳機能などを使って対策しましょう。また、Shopifyアプリストアからダウンロードできる翻訳アプリも役立ちます。
まとめ
Shopifyと楽天市場を連携すると、楽天市場からの顧客を取り込むチャンスが得られ、ネットショップ運営管理にも役立ちます。Shopifyアカウント1つにつき連携できるRMSアカウントは1つであること、英語対策が必要なことなどに注意し、連携を始めましょう。
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