「ECサイトという言葉は聞いたことがあるけど、どんなものなのかよくわからない」
この記事は、そんな方のために執筆しました!
ECサイトの定義や、実店舗と比較したときのメリット・デメリット、ECサイトの種類や種類ごとの特徴、さらには、国内のEC業界の現状と将来性について解説しています。
ECサイトについて知りたい方は、ぜひご一読ください!
ECサイトとは?
ECサイトのECは「Electronic Commerce」の略で、「Eコマース」、「電子商取引」とも言われます。
ECとは、インターネット上で商品を売り買いすることを指します。
かんたんに言えば、インターネット上で買い物ができるサイトをECサイトと言います。
しかし、厳密にはもう少しECサイトの定義はもう少し狭く、自社の商品を独自に運営するWebサイト上で販売する形態のサイトをECサイトと言います。
楽天やアマゾンのようなモール型ECは、電子商店街・オンラインマーケットプレイスなどと呼ばれ、狭義ではECサイトと区別されていますが、この記事ではECサイトとして扱います。
ECサイトと実店舗の違い
ECサイトについて詳しく知る前に、実店舗と比較した場合のECサイトの特徴をメリット・デメリットとして理解しておきましょう。
ECサイトのメリット・デメリットとして大きく以下の項目が上げられます。
- メリット①:重い商品でも自宅に届けられる
- メリット②:場所・時間に縛られない
- メリット③:初期費用・固定費が安い
- デメリット①:Webサイトの運営・集客の知識が必要
- デメリット②:顧客が実物を手に取れない
- デメリット③:集客が安定するまで時間がかかる
メリット①:重い商品でも自宅に届けられる
ECサイトは、インターネット上で購入して自宅に配送されるシステムなので、顧客が重さや大きさを気にせずに買い物ができるというメリットがあります。
そのため、「今日は荷物が多いから〇〇を買うのはやめておこう」のような機会損失の発生を防ぐことができます。
洗剤や大容量の飲料などの日用品や、大きく重たい家具などは、ECサイトで販売するのに適している商品といえるでしょう。
メリット②:場所・時間に縛られない
場所や時間に縛られないこともECサイトのメリットです。
24時間、日本全国・全世界からの購入が可能なため忙しい人でも隙間時間で買い物ができます。
こちらも機会損失を回避できるという点で実店舗より優れた点と言えます。
メリット③:初期費用・固定費が安い
実店舗では開店時間中は従業員の人件費が発生しますし、出店の初期費用や家賃も莫大な額になります。
一方、ECサイトは無料からでも始めることができますし、発送や受注管理、サイト運営などに関わる人件費はかかりますが、接客する店員は必要ないため、その分の人件費は抑えることができます。
初期費用や固定費が実店舗に比べてかなり安く済むというのもECサイトのメリットです。
デメリット①:Webサイト運営・Web集客の知識が必要
ECサイトのデメリットは、作るだけではお客様が来ないということです。
実店舗であれば、立地条件が良ければ出店するだけでもある程度の集客が見込める場合がありますが、ECサイトは作っただけでは確実にお客様は訪れてくれません。
そのため、Web上でのプロモーションや集客について考えたり、より使いやすく売上の上がるサイトの構造やデザインに改善したりなど、Webの集客や運営の知識が欠かせません。
デメリット②:顧客が実物を手に取れない
ECサイトだと、顧客が実物を手に取れないため、ECサイトの写真で見た印象と実物が違うなどのクレームが発生したり、そもそもアパレル商品や化粧品などは試着や試用などをしないと買わないという顧客を逃すなどの機会損失が発生する可能性があります。
現在はAR(拡張現実)などで試着ができるサービスを提供している会社があったり、化粧品や日用品のトライアルの割引などを用意してこういったデメリットに対応する企業が増えています。
デメリット③:集客が安定するまで時間がかかる
ECサイトの集客が安定するまで時間がかかるといったデメリットがあります。
Webサイトの集客は一朝一夕でできるものではなく、地道なマーケティング活動が必須となります。
また、Webでの集客施策は即効性が低く、時間がかかるものが多いため、固定的なお客様がつかめるまでは時間と労力をある程度要するということは念頭に入れておいた方がよいでしょう。
ECサイトの種類
次にECサイトの種類について解説します。
ここでは、ECサイトの構築方法による分類と、ビジネスモデルによる分類について紹介します。
構築方法による分類
ECサイトを構築するためには、以下の4つの方法があります。
それぞれの特徴などをまとめましたので参考にしてください。
- モール型EC
- ASPカート
- オープンソース
- フルスクラッチ
モール型EC
モール型ECとは、楽天市場、Amazon、Yahoo!ショッピング などのように、一つのプッラットフォームに複数の出品者・出店者が集まる形態のサイトのことです。
モール型ECは「テナント型」と「マーケットプレイス型」2種類に分類できます。
「テナント型」は楽天市場のように、ネットショップ自体をECモール内に出店する形態で、「マーケットプレイス型」はAmazonやYahoo!ショッピングなどのように、商品ごとに出品できるECモールを指します。
とにかく安価・手軽にECを始められるため、たくさんの企業から利用されています。
ASPカート
ASPカートのASPは「Application Service Provider」の頭文字で、インターネット上で誰もが利用できるアプリケーションやサービスのことを指します。
ECサイトを構築するためにはカート機能が必要なため、このカート機能を提供しているASPをASPカートと言います。
BASEやSTORES、Shopifyなど様々なASPカートが存在します。
特徴としては、安価かつ手軽に独自のECサイトを構築できるという点があります。
しかし、デザインの自由度や機能には制限があるため、オーダーメイドの本格的なECサイトを構築する場合にはオープンソースを試用したり、フルスクラッチでの開発を選択する必要があります。
オープンソース
オープンソースとはソースコードが無料で公開されていて、誰でも自由に利用できるソフトウェアのことを指します。
ソフトウェアのソースコードというのは、プログラミング言語で書かれているため、オープンソースを使用してECサイトを構築するには、プログラミングの知識が必要になります。
ECサイト構築のためのオープンソースとしては「EC CUBE」が有名です。
フルスクラッチ
フルスクラッチは既存のシステムやサービスを利用せずにシステムを開発することです。
ECサイト構築においては、ASPカートやオープンソースを利用せずにECサイトを構築することを指します。
この場合は専門のホームページ制作会社やシステム開発会社に依頼することになります。
その場合、費用もかなりかかりますし、機能要件の洗い出しやデザインのイメージなどを齟齬なく伝えて、求めているモノを開発してもらうコミュニケーションが必要です。
ECサイトの構築方法についてより詳しく知りたい方は、ぜひ以下の記事もご一読ください。
ビジネスモデルによる分類
ECサイトの事業形態は以下の4つに分類できます。
- BtoC
- BtoB
- CtoC
- DtoC
BtoC
企業から個人の消費者に商品を売る形態のことをBtoCと言います。
BはBusiness(企業)のB、CはConsumer(消費者)のCです。
ECサイトを思い浮かべるときに最も一般的な形態かと思います。
例えば、化粧品や食品、アパレルを企業がECサイトで売って、それを個人が購入するといったものがBtoCのECサイトに当てはまります。
BtoB
BtoBは企業から企業で商品やサービスを売る形態のことを指します。
パッとイメージは湧きづらいかもしれませんが、機械メーカーがネジなどの部品を他のメーカーから購入したり、企業がPCメーカーからPCを購入するなどがこれにあたります。
建設業・製造業向けの工具や備品を販売しているモノタロウなどは、BtoBのECサイトにあたります。
CtoC
個人の消費者が出品した商品を別の消費者が購入する形態をBtoCと言います。
これはメルカリやYahoo!オークションなどでの個人間での取引がこれにあたります。
DtoC
近年急激に増えているのがDtoCブランドです。
これはDitrect To Consumer(消費者に直接)の頭文字です。
一般的にメーカーから消費者に商品が渡るまでには、商社や代理店や問屋などを介します。
しかしDtoCではメーカーから消費者にダイレクトに販売します。
これにより、販売経路を自社で持つことができる、顧客のデータを自社で収集できる、顧客とのコミュニケーションが促進されるなどの利点があり、近年急激に増加しています。
EC業界の現状と将来性
ここまでECサイトの定義やメリット・デメリット、ECサイトの分類について概観してきました。
これからEC事業に取り組もうと考えている方にとって、EC市場の現状や将来性が気になるところかと思います。
日本のEC市場は1990年代後半に楽天市場が出てきたことによって、大きく発展することになりました。
2000年代に入ると、インターネットが普及しはじめ、様々な企業がEC事業に参入し、拡大してきました。
また、2010年代にはスマートフォンの普及が進み、インターネット上での買い物はより一般的になりました。
また2020年に入ると新型コロナウィルスの世界的な感染拡大の影響を受け、インターネット上の商取引はより活発になりました。
このように、EC市場自体は年々伸びています。
しかし、利用者が増える一方で参入する事業者も増加しているため、競争の激化が予想されます。
特にECサイトは価格競争に陥りやすく、集客に苦戦している企業も多いため、今後はより一層販売力・集客力を高める工夫が求められるでしょう。
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ECサイトの運営についての全体像を知りたい方は、以下の記事もぜひご一読ください。