Amazon・楽天市場・Yahoo!ショッピングは、ネットショッピングの3大サイトとして知名度が高く、人気があります。ネットショップを運営していて、さらに複数店舗での展開を検討中という人は多いです。この記事では、Amazon・楽天市場・Yahoo!ショッピングの基本的な情報を比較しながら解説します。ECモールを選ぶ際の注意点についても解説しているので、参考にしてください。
各モールの基本情報の比較
各モールの基本的な情報を比較して解説します。
流通総額
Amazon・楽天市場・Yahoo!ショッピングの2019年度の流通総額は以下のとおりでした。
- Amazon :3兆4,238億円(推測)
- 楽天市場 :3兆8,595億円(トラベル含む)
- Yahoo!ショッピング:8,519億円
楽天の流通総額が最も多くなっている理由としては、家電・ファッション・食品だけでなく、旅行やレンタカーなど、多方面に力を入れていることがあげられます。
※参考:【2019年EC流通総額ランキング】国内16・海外20のECモール・カート・アプリの流通総額から見る市場トレンド|ecclab
店舗数
Amazon・楽天市場・Yahoo!ショッピングの2019年度までに公表されている総店舗数は以下のとおりでした。
- Amazon :178,000店舗(2015年6月時点)
- 楽天市場 : 47,319店舗(2019年6月時点)
- Yahoo!ショッピング:872,889店舗(2019年3月時点)
Yahoo!ショッピングは、入会金や月額利用料がかからず出店しやすいため、総店舗数が最も多くなっています。楽天はECモールの品質を保つために、出店審査が厳しくなっています。楽天の総店舗数は少ないですが、クオリティの高いモールで販売できるというメリットにつながります。
※参考:楽天市場・Amazon・ヤフーショッピングの3大モールの出店数を比較しました|国内3大モールの出店店舗数は?
ユーザー数
Amazon・楽天市場・Yahoo!ショッピングにおけるユーザー数を詳しく紹介します。
人数
Amazon・楽天市場・Yahoo!ショッピングの2020年4月の利用者数は、以下のとおりでした。
- Amazon:5,253万4,185人
- 楽天市場:5,138万1,835人
- Yahoo!ショッピング :2,945万6,305人
Amazonと楽天市場のユーザー数に大きな差はありませんが、ページビュー数はAmazonが上回りました。Amazonプライムビデオ・ミュージックの検索者が含まれているためだと考えられます。楽天市場は一般広告や外部サイトからの流入したユーザーが多いです。Amazonは、Googleなどの自然検索からの流入が多く、目的を持って訪問する人が多いことが分かります。
※参考:4月のECモール利用事情、Amazonが利用者数トップ…回数は楽天市場が最多|通販通信
男女比
男性は、楽天市場・Amazonの利用率に差はなく、Yahoo!ショッピングの利用が少なめでした。女性は、楽天市場、Amazon、Yahoo!ショッピングの順となりました。男性は必要なものを探して購入する傾向が強く、女性はポイントキャンペーンやセールなど、割引度を重要視する傾向が強いことが分かります。
年齢層
Amazon利用者には比較的若年層が多く、楽天市場は年齢層が少し高めとなり、Yahoo!ショッピングはシニア層の利用が増えてきています。Yahoo!ショッピングは、Yahoo!JAPANからアクセスでき利用しやすいことが、シニア層の利用増加の理由といえます。
キャンペーン
Amazon・楽天市場・Yahoo!ショッピングで開催されているキャンペーンを紹介します。
Amazon
Amazonでは、頻繁にキャンペーンを開催していますが、参加できるかは商品ごとに異なります。開催されている主なキャンペーンは以下のとおりです。
- クーポン
- タイムセール
- プライムセール
- サイバーマンデー
楽天市場
楽天市場ではセールだけでなく、ポイントアップキャンペーンを開催しています。ECモール主催のキャンペーンだけでなく、店舗独自のキャンペーンを行えることが特徴です。開催されている主なキャンペーンは以下のとおりです。
- 楽天スーパーセール
- お買い物マラソン
- 楽天ブラックフライデー
- スーパーDEAL
- 店舗独自のキャンペーン
Yahoo!ショッピング
Yahoo!ショッピングでは、Tポイントが貯まるキャンペーン、PayPay向けセール、プレミアム会員向けセールなどが開催されています。開催されている主なキャンペーンは以下のとおりです。
- 5のつく日
- ゾロ目の日
- ワイワイセールなど
出品者視点での各モールの比較
出品者視点で各モールを比較します。
手数料
Amazon・楽天市場・Yahoo!ショッピングの手数料を比較します。
初期費用
- Amazon :0円
- 楽天市場 :60,000円
- Yahoo!ショッピング :0円
月額利用料
- Amazon :大口出品サービス4,900円 小口出品サービス0円
- 楽天市場 :19,500円~100,000円(プランによる)
- Yahoo!ショッピング :0円
システム利用料(売上手数料)
- Amazon :8~20%(商品カテゴリーによる)
- 楽天市場 :2.0~7.0%(プランによる)
- Yahoo!ショッピング :無料
決済手数料
- Amazon :無料(売上手数料に含まれる)
- 楽天市場 :3.24%~(決済法による)
- Yahoo!ショッピング :0~4.48%(決済法による)
その他
- Amazon :Amazonポイント(1ポイント1円)
- 楽天市場 :楽天スーパーポイント分1.0%、アフィリエイト経由1.3%~
- Yahoo!ショッピング :ストアポイント原資負担1~15%、キャンペーン原資負担1.5%など
商品管理・発送
Amazon・楽天市場・Yahoo!ショッピングの商品の管理・発送方法を比較します。
Amazon
Amazonの商品管理:発送の方法には、FBA発送と自己発送の2種類があります。FBA発送は、24時間365日、商品の管理・梱包・発送を代行してもらえるサービスで有料です。自己発送の場合には、管理・梱包・発送はすべて自分で行います。
楽天市場
楽天市場の商品管理:発送の方法には、楽天スーパーロジスティクスと自己発送の2種類があります。楽天スーパーロジスティクスは、物流業務のすべてを委託できるサービスで有料です。高品質な物流が提供でき、土日祝日の対応も可能です。自己発送は、すべて自分で行います。
Yahoo!ショッピング
Yahoo!ショッピングの商品管理:発送の方法には、ヤフーロジスティクスと自己発送の2種類があります。ヤフーロジスティクスは、有料の物流代行サービスで、商品の入荷・梱包・保管・出荷など、すべての作業を委託できます。自己発送は、すべて自分で行います。
商品ページのフォーマット
Amazon・楽天市場・Yahoo!ショッピングの商品ページフォーマットを比較します。
Amazon
Amazonは商品ページのフォーマットが決まっていて、自由度は低いです。
楽天市場
楽天市場は、商品ページのフォーマットの自由度が高いです。店舗ごとに自由なページを作成できるため、店舗の特色を出しやすく、商品のアピールがしやすいです。テンプレートは最大20個まで設定でき、ページごとの切り替えができます。
Yahoo!ショッピング
Yahoo!ショッピングも、商品ページのフォーマットの自由度が高く、店舗ごとにページを自由に作成できます。ただし、テンプレートは1個しか設定できません。
サポート
楽天市場・Yahoo!ショッピングでは、出店することでコンサルタントがつきます。店舗運営について相談できるため、ネットショップ初心者でも安心して運営できます。Amazonでは、有料のAmazonマーケットプレイス・コンサルティングサービスを開始したことが報道されていますが、詳細は発表されていません。
消費者視点での各モールの比較
消費者視点で各モールを比較します。
Amazonの魅力
Amazonの魅力は、商品が探しやすいことです。基本的に最安値の商品から表示され、送料も一律で分かりやすいです。プライム会員になれば、送料無料で、当日配送・有料ビデオ配信などの特典を受けられる点が魅力です。
楽天市場の魅力
楽天市場は、ポイントが貯まりやすいことが魅力です。定期的にポイント2倍などのキャンペーンが開始されているため、効率的にポイントが貯められます。食品やファッションアイテムなど、商品が豊富で、ギフト発送にも使いやすいです。
Yahoo!ショッピングの魅力
Yahoo!ショッピングは、出店店舗数が多く価格競争が起こりやすいため、商品の安さが魅力です。Tポイントが利用できる、PayPayポイントが付与されるなど、Tポイント・PayPay利用者にはメリットが多いです。
ネットショップ開業する際の注意点
ネットショップを開業する際に注意すべきポイントを3つ解説します。
集客できるかを一番に考えよう
ネットショップを開業している際には、集客できるかを一番に考える必要があります。ネットショップが一般化したことで競合店が増加しています。商品を見てくれる人を増やし、商品をたくさん購入してもらうことで、売上が上昇します。
人がたくさん集まるモールを活用しよう
人がたくさん集まるモールを活用すると効率よく集客ができます。ECモールは知名度・信頼性が高く利用者が多いため、集客しやすいです。モールを活用しつつ、自社ECサイトにおいても、Webマーケティング戦略を行うと、さらに集客できるのでおすすめです。
複数のモールでの開業を検討しよう
複数のモールで開業することで、より効率的な集客が行えます。Amazon・楽天市場・Yahoo!ショッピングなどのモールでは、それぞれ利用者層が異なります。複数のモールで開業することで、より多くの利用者層より集客できます。ただし、複数のモールで開業するためには、在庫・受注・発注などの管理業務量が増えることとなります。
まとめ
Amazon・楽天市場・Yahoo!ショッピングは3大モールとも呼ばれ、多くの利用者がいます。モールごとに利用者層が異なるため、それぞれのモールで開業することで、効率的な集客が見込めます。しかし、複数店舗の管理業務量は増え、対応に追われることとなります。
Crossma(クロスマ)では、複数モールの運営を簡単にするサービスを提供しています。出品から出荷完了まで、すべての業務に対応可能で、商品管理の手間が減らせます。低コストで新規ショップ開業の代行も行っています。複数モールに出店し販路を広げることを検討中の場合は、ぜひお問い合わせください。